新築にない魅力が満載!中古物件購入のメリットを詳しく解説

マイホーム探しをしてみると、家族の希望条件や予算が出そろった段階で、新築物件であれば立地は必然的に都心部ではなくなり、通勤時間だけは我慢するという妥協に至る方も多いのではないでしょうか。2020年に流行したコロナ渦後の生活も気になるところです。

中古物件にあって新築物件にはないメリットは以下のとおりです。昨今では、中古物件のデメリットが解消されることで、新築物件のメリットが少なくなりつつあります。

  • 低価格(経費の上乗せが無い)
  • 好立地
  • 必ず現物を見ることができる
  • ホームインスペクションで瑕疵保険に加入できる

この記事では、中古物件を購入するメリットを中心に、新築物件との違い、日本政府のバックアップによる不安の大幅な解消など、中古物件の魅力をまとめていきます。

中古物件を購入するメリットは?

「え!?中古物件ならこの予算でこんな立地に住めるの?」
「ほんとだ!でも、中古の戸建物件ってなんか心配…耐用年数は22年だし、購入した後の保証も短かったはずだし。」
「あれ?法律が最近変わったよね?戸建物件も100年利用できるくらい、良い造りが多いって聞くけどな…」

中古物件を購入するメリットは主に低価格、好立地、現物の確認ができることです。中古戸建と中古マンションのメリットの違いについても確認していきましょう。

中古戸建のメリット

なんといっても、中古戸建のメリットはその価格です。都心部や高級住宅街といわれる地域は別として、都内であっても八王子市や青梅市の相場は2,000万円程度、江戸川区や足立区などは3,500万円程度で購入することが可能です。これは、新築戸建のように、価格に様々な経費が上乗せされていないという理由が大きいといえます。中古物件の売主が個人の場合には特に、不動産そのものの価値で値付けが決まるため、低価格になりやすいのです。

そして、現物を確認できることも安心感につながる大きなメリットといえるでしょう。新築の建売戸建などは未完成である物件も多く、パースと呼ばれる3D画像などで完成予想図が表現されたり、設備の施工例などが掲載されているだけの物件も多くあります。中古物件であれば、居住中であっても空き家であっても、外観だけではなく中身も自分の目で確認できるため、「思ったよりも狭かった」などという結果にはなりづらいといえるでしょう。

中古マンションのメリット

中古マンション特有のメリットは、やはり立地です。戸建ての多い住宅地などにおいては、建築できる建物には様々な制限がかかっていますが、駅周辺は特別に開発が許可される地域であり、大規模なマンションが建てやすくなっているため、戸建よりも好立地に建てられていることが多いといえます。都内23区などの都心部においては特に土地の価格が高価ですから、そこに戸建てを所有するというより、土地の所有権が細分化されたマンションを購入することが理にかなっているともいえるのです。

また、中古マンションは、特に都市開発が進められた都心部で流通量が多いことも、部屋探しの範囲が広がるという意味では大きなメリットでしょう。実際に大手物件検索サイトで東京都内(23区を含む)にある物件掲載数を調べてみたところ、新築分譲マンションが36件、中古マンションが6,700件、新築戸建と中古戸建はそれぞれ2,000件と、その流通量の多さが別格です。

昨今では、リノベーションされて販売される中古マンションも多く、そのような物件は中身が新築同様と言っても過言ではないため、好立地に新築分譲マンション同等の設備の部屋を購入できると考えれば、選択の余地は大いにあるといえるでしょう。なお、現物を確認できることも、中古戸建と同様にメリットといえるでしょう。

中古戸建と中古マンションの違い

同じ中古であっても、戸建とマンションはそのメリットは大きく異なります。たとえば駅までの立地や物件の流通量に関してはマンション特有のメリットであり、家族向けの住環境、資産として土地を所有できること、土地所有に波及して自分の駐車場を設けることができるのは戸建特有のメリットです。

防犯面については、集合玄関やオートロックで管理されているマンションにメリットがありますし、防災面ついては、1981年以降に建築基準法通りに建築されたものであれば耐震性に差異は無いものの、脆弱性があった場合に修繕しやすいのは戸建のメリットといえるでしょう。

中古物件特有のデメリットとなる修繕費については、戸建はリフォームごとに不具合が出たタイミングで必要となりますし、マンションは不具合に関係ない修繕費として毎月一定額徴収されるため、徴収される金額やタイミングが異なることには注意が必要です。

なお、物件を購入後の修繕費や維持費については、戸建がリフォーム不要で利用できるケースがあったり、駐車場代も無料であることを考慮した場合、1,000万円ほどマンションが高額になるともいわれています。

新築よりも中古物件がおすすめな人って?

中古物件には無い新築物件特有のメリットが失われつつあることや、中古物件が敬遠されてきた致命的なデメリットを解消するための政府の取り組みが活発となっていることも、中古物件をおすすめする理由です。

新築物件のメリットが少なくなってきている

新築物件のメリットは中古物件のデメリットに置き換えられますが、実は中古物件はデメリットを代替えできる手段が多くなっています。つまり「未入居」という不変のメリット以外は「見栄え」程度であり、突出するものが無いのです。

たとえば、注文住宅のような新築物件であれば、世界で唯一無二のマイホームを作ることができますが、そのような特別なマイホームは、住み替えをする場合には修繕名などで大きな足かせとなります。戸建てのなかで売却しやすいのは誰でも住みやすい設計の建売住宅ですが、間取りなどの自由度は注文住宅より下がるため、あらかじめ間取りが決められたマンションと大差がありません。また、間取りが決められているといえども、中古物件はリノベーションによって全体改修することも可能です。

また、税制についても新築物件が優遇されていましたが、昨今では中古物件やリフォーム工事に対しても優遇措置が設けられているため、新築だけのメリットとは言えません。

さらに、新築物件と中古物件の致命的な差であった「契約後に発覚した不具合に対する、売主が負うべき修繕義務(瑕疵担保責任のこと。昨今、契約不適合責任となり売主の責任が大きくなった)」についても、ホームインスペクションや瑕疵保険により、解消されつつあるのです。

中古物件最大のデメリットであった修繕義務が解消へ

日本における中古物件の流通量は先進国としては異様に低く、欧米諸国の6分の1程度といわれています。中古物件が流通しづらかった大きな理由の1つとして、中古物件を購入した後に発覚した不具合について、売主に責任を負わせづらいという理由にありました。

新築物件であれば、現状10年間の修繕義務が売主に課されますが、中古物件については売主が不動産業者であったとしても引き渡しから2年とするのが一般的でした。個人同士の売買であればさらに短期間となり、売買契約から1~3ヶ月などとされる場合がほとんどでした。そこには、個人同士の売買において、買主だけを保護するわけにはいかなかったという背景があります。

では、欧米諸国でなぜ中古物件の流通が活発かといえば、ホームインスペクションといわれる住宅診断が一般的であるという理由が挙げられます。つまり、物件の購入前に第3者機関としてのチェックが入ることで、安心した取引ができるという仕組みが日本では浸透していなかったのです。

日本政府は、全国に広がる空き家問題を解消するためにも、中古物件の流通量を増やすことを目標としており、その取り組みの1つとして、不動産売買契約における重要事項説明の際に、不動産会社からのホームインスペクションの説明義務が課されるようになりました。

また、ホームインスペクションを前提として、瑕疵保険(不具合が見つかった場合に修繕を行ってくれる保険)についても拡充しており、保険の種類によっては保証期間が5年間であるなど、中古物件における最大のデメリットに関しても、解消されつつあるといえるのです。

中古物件を選ぶときの注意点とは?

中古物件を選ぶときの注意点として、先に記載したホームインスペクションに対する理解や、耐用年数に対する正しい理解、そして、住宅ローン控除の適用確認などが挙げられます。

中古物件に関する最新の情報を身につけよう

日本ではまだ馴染みが薄いホームインスペクションではありますが、中古物件として致命的である耐久性・耐震性のチェックや戸建てにおけるシロアリの調査など、居住に致命的となる瑕疵については大幅に不安が軽減されることになる上、瑕疵保険に入るための前提条件ともなっているため、正しく理解することが必要です。

耐用年数に関しても、「木造は22年であるから、その頃には建て替えかリフォームをしなければならない」と誤解されている方が多く、あくまでも税率を計算するための便宜上の数値であることまで理解されている方は少ないといえます。現在は建物を造る素材も進化しており、木造で100年間の使用に耐えうるという戸建も存在するほどです。

ホームインスペクションの新常識や耐用年数の誤解など、中古物件に関する最新の情報については、売買契約の前に事前に理解しておき、それらの情報を元に中古物件特有のデメリットを回避することが重要です。

住宅ローン控除の適用可否の確認をしておこう

住宅ローン控除については、消費税増税の対策として行われた措置ではあったものの、コロナウィルスが蔓延するという事態を背景に、期間の延長や要件の緩和がなされています。

その効果は高く、収入によっても控除される金額の差異はあるものの、最初の10年間で最大400万円の減税効果がある上、延長された3年間についても一定額(建物価格の2%など)の減税を受けることができます。税金によって物件価格が400万近く値引きされると考えれば非常に大きな効果を持ちますので、ぜひとも利用したい制度なのですが、物件の種類によって条件が異なるのです。

特に中古マンションの場合、築年数や耐震基準に関しては一定の基準を満たす必要があるため、住宅ローン控除を受ける基準を満たしているかどうかについては、あらかじめ不動産会社に確認しておくべきでしょう。

おわりに:新築物件にこだわる必要がない時代に

昨今行われた民法の大改正によって様々な法律が見直されましたが、不動産取引についてもその影響は大きく、特に消費者の生活に直結する内容である中古物件の購入後の不具合については、ホームインスペクションの義務付けや瑕疵担保責任の名称変更(責任の拡充)など、様々な措置によって解消されるようになってきました。

コロナウィルスが蔓延したことで新しい働き方が模索されているなか、これまでメリットとされていた条件が必ずしもメリットではなくなりつつあります。新築物件や戸建て物件が持つ既成概念にとらわれず、最新の情報を取り入れながら、家族全員にとってどのような条件が優先されるべきかを確認した上で、マイホーム探しを進めていきましょう。

また、マイホーム探しにはライフプランを検討することも非常に重要です。こちらの記事では家族のライフプランから考えた最良なタイミングなどを詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

この記事を監修した人

宅地建物取引士小林弘卓

長野県軽井沢生まれ、群馬県高崎市育ち。教員免許を取得したのち、教育関係の仕事に従事も、現場にて母子家庭や貧困家庭を目の当たりにし、何か役に立つことはできないかと決起。ファイナンシャルプランナー2級およびAFP、宅地建物主任者の資格を取得後、家計のやりくりから投資運用などお金のアドバイスだけではなく、様々なお悩み事を第3者の視点でアドバイスすることを目的とした「トータルアドバイズ」代表として活動。九星気学鑑定士としての人生相談も好評を得ている。

個人ブログ:https://ameblo.jp/total-advise-company/

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